素材データのやりとりで絶対に困らない方法!お客様を3タイプに分類して考える
2016/01/22 [Fri]
WEBディレクターかく思う。データのやりとりは、常にお客様へのリスペクトを忘れないで
WEBディレクター、デザイナーを問わず、
クライアントさんとのやりとりの中で、
データの交換をする場面があると思います。
写真データであったり、テキストファイルであったり、
以前作った社外用パンフレット(なぜか一点物)
であったりしますが、
これらを交換する際に大切なのは、
まずはWEBディレクターのリスペクト――
クライアントさんの「ネットに対する理解度」。
世間一般で言うところのITリテラシーというやつです。
お客様を甘く見る態度は伝わります
前段階として注意しておきたいのは、自社内でのお客様に対する態度。
こんなのは空気として伝わります。
「○○さんはネットわかってないから」とか、
「××さんはやたら細かいから」とか、
よほど慣れたの言葉の使い手ならいざ知らず、
電話の端々、メールの端々で伝わってしまうもの。
私たちが逆の立場(お客として)サービスを受けるときでさえ「あっ、嘗められてる!」と感じることがあるのですから、これには気を付けましょう。
まずは「この方々はネットには少々疎くても、本業の○○では自分の知識の及ばないほどの高い技術力を持っている」というリスペクトから入ることが大切です。
データのやりとりは、クライアントのタイプによって大きく3パターンに分類されます
では本題へ。
お客様のいわゆるITリテラシーのパターンは、
WEBディレクターとしての私の経験上、
およそ次の3つに分類できます。
WEBディレクターに関する書籍では、
もう少し細かく分類しているものもありましたが、
あちらは「WEB制作に関するリテラシー」のパターンでした。
今回取り上げますのは、
IT機器の使いこなしのリテラシーによる分類と対処法であります。
データのやりとりタイプ1・アナログ型~愛すべき昭和の豪傑たちタイプ
タイプ1。「ガンガンいこうぜマルっとお任せ」タイプのお客様。
この方々への連絡は、メールより電話が望ましく、
データのやりとりもCDの郵送で対応するのが良いでしょう。
メールやLINEで連絡をとれる方も多いのですが、
それでも「電話=人間同士の生のやりとり」を好まれる方が多いので、
信頼関係を築くためにも、直接相手の携帯へご連絡さしあげるのがベター。
突き詰めると、WEBディレクター自ら直接会社に出向き、顔を合わせるのがベストです。
データのやりとりタイプ2・デジタル型~未来都市を生きるサイバー戦士タイプ
タイプ2。「バリバリ管理型」タイプのお客様。
これは、もちろんクライアントさんにもいますが、
デキる同業者(パートナー)に多くいらっしゃいます。
普段からグループウェアやクラウドツールを駆使し、
「メールやLINEといった一般的な方法で連絡をする」
よりもさらに一歩先行く、
「ひと目で状況がわかってる」ことを好まれる方が多いです。
データのやりとりも、オンラインファイルストレージを使うなど、
「わかっている」方々です。
多忙をきわめるということは、なるべく手を煩わされたくない。
その気持ちはわかるので、挨拶はほどほどに、用件のみを簡潔に。
相手の状況を忖度するのも、WEBディレクターとして大事なことです。
データのやりとりタイプ3・デジアナ型~バランスタイプ
タイプ3。このタイプのお客様が一番多いと思います。
すなわち、1と2の折衷型。
積極的にタイプ2になろうとはしていないけど、
タイプ1の方々よりパソコンに詳しい、
「私うといんで」と言いながら、しっかり使いこなしているお客様です。
とあるコンサル業の方なのですが、「小川さん、僕わからないんでメールの転送設定やってください」と連絡をもらった次の日に、「移動中にタブレットで動画作ったんで見てください」という、アンバランスな連絡を頂いたりする。
僕らの夢見たマルチメディアの時代!(涙目)
言葉が生まれて20年。
ようやく「マルチメディア」というものが、
世の中に定着した感があります。
ちなみにうちの嫁さんもこのタイプかも知れません。
WEBディレクターでありながら、
私もある分野においてはこのタイプかも知れません。
クライアントさんによって臨機応変に! こちらの方法を押しつけるべからず
WEBディレクター側からクライアント側の担当者に対し、
いわゆるプロジェクト管理ツールを使って、
進捗の確認をいただくよう依頼する場合があります。
が、これは当たり前のことを言いますけれど「相手をみましょう」。
中には「オイオイ、オカネ払ってこれ覚えるのか…」
というツールに出くわすこともありますからね。
「そんなのが面倒くさいからご依頼頂いてるのではないか?」――と。
これも、クライアントさんへのリスペクトの部分です。
よほどの大手のお客様ならあり得ますが、
大抵の場合、WEBの担当は総務さんや広報さんの兼務です。
「労力を掛けない=WEBは面倒ではない」と感じてほしい
以前、建築業のお客様のお仕事をさせて頂いたことがあるのですが、「すいません、大きな工事が入ってきまして、社内バッタバタなので追って連絡します」と言われたことがあります。
「ご繁盛のようで何よりです!」と返しながら、
「たぶん今この方は、今の私より忙しいんだろうなあ」と、
想像することも大切だと気付かされました。
(ご入金は先に頂いていたので助かりましたが)。
よほどの場合を除き(データのやりとりに限らず)、
お客様には労力をかけさせないようにしたいものですね。
ちなみに、このあたりの「優しさ」につきましては、
私の次の記事が何かの参考になるかも知れません。
【素材提供の催促について】
【代筆の心掛けについて】
【ボイスレコーダー取材が便利というお話】
信頼関係を保つため、時には自分の手で届けることも大切かも
多忙のため、あまり顔を出せていないクライアントさんには、
WEBディレクター自らご意見伺い・データのやりとりにかこつけて、
直接行ってみることも大切です。
郵送でメディアを送ったり、
オンラインファイルストレージでデータのやりとりをするのも
便利で良いのですが、
WEBディレクター自身が直接行ってみたほうが、
腹を割った意見を聞くことができますし、
特に先述のタイプ1のお客様からは深い信頼を得ることができます。
「おつかい」でも行かないよりはマシですよ
WEBディレクター本人が
多忙で身動きがとれない場合には、
営業さんに廻ってもらったり、
手すきの若いのにお菓子を持たせるなど、
いろいろ工夫をしてみましょう。
大きな制作費が動くのですから、
お客様に「メール連絡だけでないがしろにされている」という、
不信感を抱かせないことが大切ですね。
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- 代表・デザイナー
小川 知久
Tomohisa Ogawa - 中目黒の広告代理店でウェブディレクターを勤める現役のウェブデザイナー。5年にわたりアパレル系通販サイトの部門長を勤め、ビジネスの視点からデザインに携わった後、ウェブを通じた人材採用について、デザインとライティングの両面からトータルコンサルティング。上流から下流まで貫通して携わります。
無期休業中につき、現在お仕事は承っておりません。- ディレクション
- コンサルティング
- ウェブデザイン
- コーディング
- 企画
- ライティング
- イラスト
- 運営・分析
- 遊び心