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記事の代筆もできないWEB屋なんて…データが揃わないぐらいで泣くなよ兄弟

2016/01/18 [Mon]

記事の提供が得られなくても…お客様の努力の方向性を理解すれば、代筆も易し

私の場合、WEBディレクターでありながら、
同時にデザイナーであり、コーダーであり、そしてライターでもあります。

学生時代は作家志望で、新人賞に応募したこともあり、
その時は盛大に落選して大爆笑だったのですが、
お陰で文章・記事を書くことや、
お客様の記事を代筆することも嫌いではありません。

しかし、WEBディレクターとして記事を書く、
代筆することについては、「やむにやまれず」といった感があります。
すなわち、原稿の用意のあるお客様がとても少ない、ということ。

お客様は原稿の準備がなくて当たり前

これはある意味で当然といえます。
会社設立の際に「経営理念」を書くことはあっても、
対外向け、しかも求職者向けなどという限られた目的のために、
「代表挨拶」を記事として用意している会社なんて、
そう多くあるわけがありません。

で、ここで私の出番となるわけです。
代筆により記事を用意させて頂いたほうが良い理由が、次の2点です。

代筆により記事を書いたほうがよい理由1
一度お話を聞いておけば、お客様の考えを忖度できて早く仕上がる

私はヒアリングする際は、社風であったり、会社が目指すものであったり、
直接今回のWEB制作に関わらないことについても、
根掘り葉掘り聞くことにしています。
これが、記事を代筆させて頂く際に、非常に強力な資料になります。

中小企業のコーポレートサイトを作る、なんていう場面においては、
直接社長さんとお話することもできます。

ここできちんと聞いておくことにより、
「パートナーへ向けたメッセージって言われても浮かばないなあ…」
といったお客様になり代わって記事が書ける、
代筆できるようになるのです。

ネガティブな記事もポジティブに変える力

忖度できるのは、社長さんの心中だけではありません。

以前担当させて頂いた中途採用ページで、
こんな手段を使って記事を代筆したことがあります。

「こういう人材はNG、ああいう人材はNG、できればこういう人に来て欲しい」
というご要望に対し、私は既存スタッフのインタビューをやりましょう、
と提案しました。

スタッフさんを集め、レコーダーでおこなうのが普通のやり方なのですが、
この時は「対談者のお名前だけ貸してください」とお願いしました。

そして、社長さんから出た
いくつかのネガティブワードを全てポジティブに変え、
スタッフさんたちが話している体に演出し、代筆記事を書いたのです。

例を挙げるなら、
「職人肌で孤高のスタッフは困る → 腕があって面倒見のよい先輩が欲しい」
といった具合でしょうか。

社長さんの意志を、閲覧者が受け止めやすい形に変えて記事にする。
代筆をするというのは、ライターというより、
編集者に近い作業といえるでしょうか。

代筆により記事を書いたほうがよい理由2
ミスを正したり、SEOキーワードを盛り込んだ文章に変えづらくなる

WEBに関わる仕事をされた方なら、
きっとどこかでつぶやいたことのある言葉。

「この素材でどないせいっちゅうねん…」

仮に、データの提供に協力的なクライアントさんであったとしても、
頂いたテキストが「サイト公開」に耐えうるものである保証はどこにもありません。

よって、ヒアリングの際のお言葉を元に
ゼロから書き直して記事にしてしまったほうが、
良い結果となる可能性だってあるのです。
これが、「WEBディレクターは記事を代筆せよ」の論拠です。

良いテキストが手に入らなくても嘆くことなかれ

仮に、頂けたテキストが頭を抱えるものであったとしても、
決して落ち込まないでください。

お客様へのリスペクトを大切にするのがヒサクリエですから、
私はいつも次のように対応しています。

  • 誤字脱字を直し、正規化する。漢数字とアラビア数字のブレ、記号の全角半角を正し、できる限り印刷物水準に校正する
  • 【その、あの、この】といった指示語を、しつこくならない程度に固有名詞に置き換え、SEO対策とする
  • ヒアリング時に話していたフレーズの中から、印象的なもの、好印象となるものを振り返り、記事に盛り込む

私はこれを、代筆というより「筆を入れさせて頂く」と表現しています。

WEB制作者を通すことで、
より伝わりやすいものとなってこの世に生まれてくれなければ、
ホームページを作る意味も、
記事を代筆する意味もなくなってしまいますからね。

社長挨拶の作り方・スタッフ紹介の作り方

挨拶記事のようなものであれば、「キーワードだけ箇条書きで3つ4つください。私のほうでまとめますので」と伝え、こちらで作ってしまう(代筆してしまう)のも良し。

なぜ「3つ4つ」であるかというと、
まとめたときにSEO上体裁の整う文章量にできる点と、
記事の内容の精度を上げ、リテイクの確率を下げるためです。

代筆するならICレコーダーは欠かせない

お会いする機会が頻繁であれば、
ICレコーダーを使ったインタビュー形式の記事にするのも良いでしょう。
これも代筆に力を発揮します。

テープ起こしが面倒に感じますが、
人間は誰でも「意外と活字に耐えるよう」話していないもの。
こちらのクエスチョンを10問ぐらい作り、
それについて答えがあれば充分。

音声は「大意と文脈」を記録するに留め、
「あー、なんですか、そのー」であるとか、
「というかどうなんですかね」といったあたりは、
ズバアッと切ることで、うまく記事に変換することができます。

ここで大切なのは、
ICレコーダーとスマホのボイスレコーダーは、
同時に走らせておくこと。
デジタル機器はちょっとの操作ミスが命取りです。

代筆するならアンケートは欠かせない

また、面識のないスタッフさんの紹介記事・インタビュー記事を書く際は、
アンケート方式が効果を発揮します。

中規模の会社で、
WEB担当者とその方のパワーバランスが見える場合など、
「せっつけないだろうな」と想像される場合に重宝しますね。
代筆、というより再編集にも近くなるでしょうか。

方法は簡単で、Wordファイルに、
「Q1・今まで携わってきた仕事の中で一番印象に残っているものを100字程度で」とでも書きまして、「100文字がどのぐらいの文章量なのか」を伝えるサンプルテキスト(夏目漱石か何か)を添えて、お届けするとよいでしょう。

このサンプルテキストは重要です。
雑誌編集者でもない限り、人間は意外と「これが何文字か」なんて、
平素考えていないからです。

「お客様は忙しい」を忘れないように

テキストデータの提供をお願いすると、
大抵の方が「大丈夫ですよ、やっておきます」と、
言ってくださいます。

しかし、そう言ってくださったその方の、
忙しさ・ITリテラシー・頂いたメールから察する文章力などを
総合的に判断し、
あらかじめ遅延ケースを織り込んでおくことも大切です。

「指定の納期に間に合うように対応してもらうのは難しそうだな」
と感じたら、こちらから積極的に動き、場合によっては積極的に代筆して記事を仕上げるようにするとよいでしょう。

お客様は原則「忙しいもの」と思え

アンケートを依頼するお客様が、
他にどれぐらい掛け持ちをしているかを我々は知りません。

極端なことをいうと、
「面倒だ、WEBなんかどうでもいい、俺の仕事のほうが大事だ」と、
思っているお客様かも知れません。

とにかく先方の手間を極限まで減らし、
デコレーションはこちら自慢のプロの技を使いましょう。

「待ち人来たらず」でギリギリの対応となるより、
こちらからサクサク代筆で進めたほうが、
クライアントさんのためにもなるはずですからね。

よろしければ、こちらの記事もぜひ。
催促する前に何かできる方法について。

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代表・デザイナー
小川 知久
Tomohisa Ogawa
中目黒の広告代理店でウェブディレクターを勤める現役のウェブデザイナー。5年にわたりアパレル系通販サイトの部門長を勤め、ビジネスの視点からデザインに携わった後、ウェブを通じた人材採用について、デザインとライティングの両面からトータルコンサルティング。上流から下流まで貫通して携わります。
無期休業中につき、現在お仕事は承っておりません。
  • ディレクション
  • コンサルティング
  • ウェブデザイン
  • コーディング
  • 企画
  • ライティング
  • イラスト
  • 運営・分析
  • 遊び心

デザイン事務所ヒサクリエ

無期休業中につき、現在お仕事は承っておりません。

アパレル系通販サイトの運営を勤めた後、広告代理店でウェブディレクションに携わる。ウェブや紙媒体を軸にした企画運営から、デザイン、コーディングに到るまでを一手に担う。

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