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地方のクライアントって実は最高に良いお客さん!仲良くしたほうがいいワケ

2016/05/19 [Thu]

仕事柄、一度も顔を合わせていない遠方のクライアントさんと、
お仕事をさせて頂くことが少なくありません。

なぜこの記事を書こうかと思ったかといいますと、
会社は東京なのですが、
立て続けに大阪・新潟・福島のお仕事を頂きまして、
お目に掛かれない遠方のクライアントさんが連続したのに、
心苦しさを感じたためです。

こういうところアナログなんです私。

地方に行ってみたいのはやまやまですが…

本当は実際にクライアントさんの元へお邪魔して、
遠方の現地の美味しいもの(毛ガニや完熟マンゴー等)を食べ、
方言の温かさに親しみ、

木彫りの熊やシーサーを買って帰るのが、
クライアントさんへのリスペクトを高め、
信頼を得ることになるのでしょうが、
予算的にもなかなか難しい場合があります。

遠方のクライアントさんの場合、往復の新幹線のみならず、
そのスタッフの一日がまるまる出張に費やされることの
人件費も考慮せねばなりません。

では、どのように遠方のクライアントさんとやりとりし、
サービスをお届けすべきでしょうか。
これは、法人の従業員としての私と、個人事業主としての意見があります。

せっかく遠方まで足を運ぶなら…

法人であれば、可能な限り出張をするべきです。
もちろん発注総額と相談をしてのことですが、
遠方への出張の目的は次の3つ。

  • 100万円を越えるご依頼において、いくら遠方だからといって、電話やりとりだけというのでは筋が通らない。
  • 実際にクライアントのオーナーさんとスタッフさんを見て、実際に施設や業務フローに接すれば、WEB周りにとどまらぬコンサルティングとしての提案ができる。
  • ご依頼いただいた遠方の地方に需要があれば、進出の機会がある。クライアントさんに気に入って頂けたなら、ご紹介を頂ける可能性もある。

遠方まで赴くなら、営業タイプのWEBディレクターがよいでしょう。

ビジネス的な考え方・応対が望まれるので、
実務者とはいえ経験1年のWEBデザイナーを行かせるより、
仮にあまり専門知識がなくても、
営業スタッフのほうがよいのはいうまでもありません。

で、個人事業主の私としては、
「比較的少額のお仕事であれば、遠方のお客様でもSkypeなどのテレビ電話でやりとりをする。(個人につきナカナカ受注できないものではありますが)いささかながら高額のお仕事であれば、信頼のおける法人に応援を頼むなどして、直接お受けしない」というのが最良と考えています。

トータルコンサルティングが難しいケース

といいますのも、遠方のクライアントさん、
つまり地方には「やりとり」以前の「ままならない部分」がある、
という点が挙げられます。

その「ままならない部分」は、サポートせざるをえず、
とても個人の規模で対応できるレベルではありません。

コンサルティングも含めた
手厚い対応をさせて頂きたい私たちヒサクリエが、
遠方への出張の原則範囲を定めているのにも
そういった理由があります。

お客様のご予算とにらめっこして最善手を

たとえば、ご予算的にどうか。
優れた素材写真が欲しいが、クライアントさんの地元には、
そもそもその手の写真屋さんが存在しないケースが考えられます。

たとえば、人材的にどうか。
クライアントさんの業種にもよりますが、人不足のこの時代、
WEB担当者を置くことができず、
実務の責任者がオーナーさんに押しつけられたりして、
やりとりに手が廻らないケースも少なくありません。

反対に、これらがクリアになっていれば、
積極的にお仕事をさせて頂くべきです。

人口比や経済規模で考えることも大切

当然といえば当然で、
世の中の方々にご理解を頂きたいのは、人口のことです。
東京目線の「地方も頑張ってる論」には、ここが無視されたものが多いのです。

オフライン利用者の入り具合や、求人募集のエントリー具合など、
電車移動が可能な首都圏人口3500万の感覚で言ってはいけません。

地方疲弊の正体は、
官公庁や大企業の本社が東京に集中しているせいではなく、
この人口集中にこそ原因があるのです。

——となると、我々が気にすべきことは、
「なるべく遠方のクライアントさんの人手を割かず、むだなやりとりを控え、最大限の効果を出す」
ということが大切だと分かります。

SkypeやLINEのテレビ電話で打ち合わせ

遠方のクライアントさんとのやりとりは、
やはりこれが一番の方法だと思います。

先方に設備や設定の必要なややこしいシステムは
お互いのためにも望ましくありませんし、
担当者の方が年かさの方でも、
LINEアプリならギリギリ入っていて、使いこなしている方も多い。

「これがダメなら電話しかないな」という、
ほどよいハードル加減でもあります。

そして、残念ではありますが、
このケースにおいて提供できる施策はWEB周りにとどまってしまいます。
遠方のクライアントさんへのトータルコンサルティングは、
なかなか難しいものですね。

忙しい遠方のクライアントさんにデータ集めを依頼する方法

GTDのような考え方ですが(私はサラミ戦術と呼んでいますが)、
忙しい遠方のクライアントさんに対しては、
要望は上流から下流に向けて、
細かくスライスして流していくのがよいでしょう。

例えば「サービスAの紹介ページ」を作るという場面においても、
いきなり「サービスAの紹介テキストをください」と、
忙しいクライアントさんにとって
一番めんどくさがられることをやりとりしようとせず――

まず「サービスAの概略を箇条書きでください」と依頼し、
次に「サービスAのプレス写真をください」と依頼すれば、
担当者さんには簡単な2タスクをクリアしてもらうだけで、
私たちにはページを作るのに充分な資料が集まっている、という寸法です。

キーワード選定がされていない文章を、
忙しい遠方のクライアントさんに手間暇かけて作って頂き、
それをこちらで修正するなんて、
やりとりの上でお互いに得がありませんからね。

法人は遠方まで足を使って仕事を拡げ、個人は省エネで

結論から申しますと、
「法人は足を使って仕事を拡げ、資金力に限界のある個人は省エネで」
といったところでしょうか。

もっとも、
ここでいう法人とは分業が確立している会社組織、
という意味でありまして、
一人社長さんはまた別の動きになりましょうけれども。

クライアントさんにとっての最善手を考えていきたいですね。

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代表・デザイナー
小川 知久
Tomohisa Ogawa
中目黒の広告代理店でウェブディレクターを勤める現役のウェブデザイナー。5年にわたりアパレル系通販サイトの部門長を勤め、ビジネスの視点からデザインに携わった後、ウェブを通じた人材採用について、デザインとライティングの両面からトータルコンサルティング。上流から下流まで貫通して携わります。
無期休業中につき、現在お仕事は承っておりません。
  • ディレクション
  • コンサルティング
  • ウェブデザイン
  • コーディング
  • 企画
  • ライティング
  • イラスト
  • 運営・分析
  • 遊び心

デザイン事務所ヒサクリエ

無期休業中につき、現在お仕事は承っておりません。

アパレル系通販サイトの運営を勤めた後、広告代理店でウェブディレクションに携わる。ウェブや紙媒体を軸にした企画運営から、デザイン、コーディングに到るまでを一手に担う。

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