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すぐできる文章術6つ~ライターが教える!劇的に読みやすくなる必殺テク公開

2016/05/05 [Thu]

今回は、新人のWEBライターさんに伝えたい、
今日からでもすぐできる文章テクニック。

クライアントさん向けの資料を若い部下に作らせると、
往々にしてあること。
「主語が無いから一体何を書いてあるかワカラン…」。

今回は、これを解消する文章術をご紹介。

文章術その1
くどいのもイカンが、説明がなさすぎるのはもっとイカン

例えば、箇条書きで【構成を見直す】と書いてあったとします。

【構成を見直す】…? 何の構成?
デザインの構成? 開催イベントの段取りの構成?
このプロジェクトのメンバー構成?

この文を書いた新人君なら、頭の中に順番ができあがっているので、
「説明会への参加意欲が湧くよう就活生向けに既存の文章構成を見直す」
ということが分かっています。

しかし、とつぜん資料を見せられた私にとって
(私が掛け持ちをしすぎというのもありますが)、

提出先であるクライアントさんにとっても、
別に年がら年中このリニューアル案件のことだけ
考えているわけではないため、

一体何の話が書かれているのかサッパリわからん、
ということになるわけです。

説明はしつこいぐらいにつけるべし

あるいは、
「全然メジャーではないものに注釈をつけない」
とかもこの仲間です。

前職が服屋だったので経験があるのですが、
「うちのお客さんなら分かっている信仰」。これは大変危険です。

例えば、ラグランティーとかエルボーパッチとかなら分かるんです。
「うちのお客さんなら分かっている」で構いません。

ドスパラに行く人でいうところの
SSDとか水冷式クーラーみたいなもん、
車に乗る人でいうところの
ラジエーターオイルとかエアサスみたいなもんですから。

しかし、マイナーブランドの「我が社が開発した未来の素材YNR樹脂!」(※仮名)とか言われても、それは全く別の他のモノに例えてでも説明しないと、なんならマージャン例えを持ち出してでも詳述しないとお客様は分かりませんよ、と。

「気のない文章」はいけません

こういうのを私は「気のない文章」と呼び、
文章術の話題になると筆頭に挙げて話すのですが、
これを「気がある文章」に変えるだけで簡単に達意の文章となり、
達意の文章はSEO的観点からも有効である、といえるでしょう。

ここでいう「気がある」というのは、
「好意を抱く」や「気合いの入った闊達な」という意味ではなく、
読み手への気づかい・思いやりがある、しかしそれは押しつけがましくなく、この人の文章を読んでよかったな、とほのかに思ってもらえる文章という意味なのであります。

文章術その2
根本的に誤字・誤変換が多すぎる

これは文章術に入るのでしょうか。

冗談のような話ですが、
粗忽者の書く文章を見ていると、
ウソのように誤字・誤変換が多かったりします。
「気のない文章」を書くならこれを改めるのが一番です。

よく『文章読本』のような指南書に
「誤字脱字に注意」とか書かれていたりして、
この類の本を手に取るような我々「文章術意識高い系」からすると、
「ふっふっふっ…ばかな。将棋のアマチュア二段に【二歩に気を付けろ】と言うようなものだ」
と思ってしまうのですが、
【みずらい】だの【ハードディスクドライブ内臓】というのをみかけると、
ロキソニンが2錠ほしくなってきます。
普通1錠のところ2錠ですよ。

変換ミスにも気を付けましょう

【購買欲】が【購買良く】になっていたり、
【向上させる】が【口上させる】になっていたり、
文章術を語りながら、私もあまりネチこく文章を読むほうではないし、
さほど自分の書くものに自信があるわけではないのですが、
それにしてもヒトコト言ってやりたくなるときがあります。

特に、先方の社長さん臨席の会議なぞに持ってくるのを見ると、
良い根性をしておる、と密かに感心したりもするのです。

改善策としましては、誰か別の人間にチェックを入れてもらうか、
翌朝あらためて読み直すのがいいでしょう。

デッサンの狂った絵みたいなもので、
描いてる本人はその時は気付かなくても、
朝になって改めて読んでみると
「ミョーにへんだな~ヤダな~怖いな~」と感じる可能性が大です。

文章術その3
読点「、」は実際に音読して打て

これをやるだけで、文章はすっかり読みやすくなります。

読点は息継ぎであり、声に出そうが黙読だろうが、
これが良いタイミングで現れない文は実に読みにくい。
経験なしで誰でもできる、おてがる文章術です。

改善策としましては、音読して確かめること。
別に大きな声で読まなくても構いません。
口の中でブツブツとつぶやき、確認するだけでも、
読みやすい文章に変化します。

文章術その4
主語が明確な文であるか確かめる

そして、音読することにより句読点の位置が明確になったら、
文章の構成も変わってくるはず。これはちょっと経験の要る文章術です。

思いつくままに文を書いていると、主語の位置も不統一になりがち。

箇条書きだったものを無理から繋げたようなテキストに、
よく見られる現象ですね。

ここで例文をひとつ。

  • A【おいしいカレーを食べたいと望むユーザーの事を、私たちは第一に考えています】
  • B【私たちは、おいしいカレーを食べたいと望むユーザーの事を第一に考えています】

どちらが良いかといいますと、
主語を明確にするためにはBのほうが良い。

ただし、キャッチコピーなどで
「カレーのおいしさ」を強調したいとき、まれにAを使う、
といったところでしょうか。

AはAでインパクトがありますし、
別に国語のテストをやっているわけではないので、
選択肢からは外しません。それでも、答えに近いのはBですね。

「○○は」を前に持ってくること

これは私の尊敬する国語学者の
故・金田一春彦先生が著書の中で指摘されていたことですが、
大切なのは、係助詞の「~は」をなるべく前に持ってくるということ。

おおよそ主語を指し示す「~は」(私は、兄は、彼は、など)が
後のほうにくると、途端に読みにくくなるということでした。

文章術その5
横文字・英略語を使いすぎるな

文章術というより、
これも「気づかいがある・ない」に分類したほうが良いでしょうか。

よく笑いのネタとして使われたりする、
「ユビキタス社会におけるインターネットソリューションがポンギでチャンネーとシースー」というやつです。

これをやっていいのは、笑いをとるときか、
この世でルー大柴さんと姜尚中さんぐらいです。

世間的に考えられている、
これら横文字だらけの文章の問題点は「わかりにくい」ということ。

私の思う、横文字の本当の問題点

しかし、私の思う本当の問題点は
【一体どこまでが業界人の口々に膾炙された言葉なのか、それともこの書き手が個人的に気に入って使っているだけの横文字なのかが分かりにくい】
という点にあると思います。

つまり「これってWEBの世界でよく使われる言葉なのか、私の知らない言葉なのか」と検索してみたら、実は軍事用語だったり、経済用語だったり、高校受験の参考書でいうところの「この問題は捨てなさい」というようなフレーズだったりするのが問題だと感じているのです。

ちなみに私はいまだに
「プラグマティック」と「エスタブリッシュメント」
という言葉を聞くと一瞬焦ります。なんだっけかコレ。

やわらかくしたい時は英語を使おう

では、英語表現はどんな場面で使えばよいのか。
それは、日本語で書くとトゲが剥き出しになってしまうときです。

  • (1) 「彼は、安易な失敗をした」
  • (2) 「彼は、ポカをやらかした」
  • (3) 「彼は、ケアレスミスをした」

数学のテストだったら、
(1) の子の解答は「×」です。
(2) の子は、見事なまでに公式をまちがえて覚えているので全問「×」です。
(3) の子は、その問題だけ単位をつけ忘れたので、まあオマケで「△」。老眼の先生なら「○」になります。

(むちゃくちゃや)。

そのぐらい、横文字で言われると表現が丸くなります(言い切り)

文章術その6
漢字を使いすぎるな

では、果たして漢字なら良いのか。
漢字は表意文字ですので、一文字ずつ意味を拾っていけば、
その伝えたいところはわかります。

例を挙げますと、
大田原という街に、医学を教えてくれる
【国際医療福祉大学】という学校があります。

英略語は不可逆圧縮だ

みんな「国際医療」とか「医福大」とか「こっぷく」とか呼んでいるのですが、英略語であるところの「IUHW」と書かれていたら、「IUHW」から「医学を教えてくれる学校」を復元するのは不可能です。

Uの字からギリギリ【university】が弾き出せたとしても、
これは不可逆圧縮です。

ひらがなでも意味は伝わらない

学校について話している文脈でない限り、
「こっぷく」でも無理でしょう。

日本語には「ふく」ないし「ぷく」と読ませる漢字が少ないので、
「福」や「服」の字は弾き出せても、
「医学を教えてくれる学校」までは無理です。

表意文字の凄味

しかし、漢字の場合は最低「医」と、最後に「大」の字があれば、
最低限「医学を教えてくれる学校」ということぐらいは分かります。
これは漢字のとても良いところです。

ところが何にでも弱点はあるもので、
中国人になら漢字は持ってこいなのですが、

日本人にはカナがあり、
かつ小学生以来の漢字詰め込み教育による悪影響で(?)、
漢字がズラズラと並ぶと、
なんとなく読みたくなくなってしまうのです。

いわゆる「スミっぽい」という現象ですな。

漢字沢山文章→判読理解難儀

では、漢字だらけの文章はどんな時に書いてしまいがちか。

これは、あまり文字変換に慣れておらず、
「どこまで漢字にしてよいか分からない」という人に多く見られます。

皆さんも、メールなどで見たことありませんか?
「何時でもお届け可能で御座います」のように、
いっそ末尾に「候」でもつけたほうがいいんじゃないか、
という文章。

漢字の使用は「適所に最低限」と心得て、
ページがスミっぽくなるのを避けましょう。

最低限これだけで文章はずっと読みやすくなる

私の場合、学生時代は小説家志望だったもので、
個人的に大切にしているいくつかのテクニックはありますし、
それだけにこの類の文章術系の本は好きでよく手に取ります。

しかし、それらの中には
「筆に覚えのない人がすぐにできるか…?」
といった対策も散見されましたので、
それらの中から「すぐに実行できて効果テキメン」な6点を集めてみました。

特に、音読は効果があります。
今日からでもぜひお試しください。

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代表・デザイナー
小川 知久
Tomohisa Ogawa
中目黒の広告代理店でウェブディレクターを勤める現役のウェブデザイナー。5年にわたりアパレル系通販サイトの部門長を勤め、ビジネスの視点からデザインに携わった後、ウェブを通じた人材採用について、デザインとライティングの両面からトータルコンサルティング。上流から下流まで貫通して携わります。
無期休業中につき、現在お仕事は承っておりません。
  • ディレクション
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デザイン事務所ヒサクリエ

無期休業中につき、現在お仕事は承っておりません。

アパレル系通販サイトの運営を勤めた後、広告代理店でウェブディレクションに携わる。ウェブや紙媒体を軸にした企画運営から、デザイン、コーディングに到るまでを一手に担う。

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